野宿旅を考えているあなたへ
こんにちはJuneです。今回の記事では「野宿」の仕方について書いていきたいと思います。北海道、台湾を一周して、他にも東日本を中心に自転車旅をしましたが、その過程で野宿で夜を明かした日は多いです。
どうしても旅行では宿泊費が高くつくこと、自転車という乗り物なので常に予定通りの目的地につけないこと、など野宿する理由は様々です。このページでは日本において
- 宿泊費を押さえるために野宿をしたいが、必要な道具、寝床の探し方が分からない人
- 野宿に後ろめたさを感じる人
- 安全な(そして通報されない)野宿の仕方
について細かく書いていきたいとします。またこのサイトでの「野宿」というものは
公共の場所で、宿泊を目的としない施設もしくは、そのために管理されていない場所において、旅の都合上しかたなく寝ること
と定義しておきます。ではまず「野宿に必要な道具」について解説していきます。
Contents
必要な道具
道具ナシに青空で寝るのは夏であっても意外ときついです。野宿は雨風にさらされ、何も設備がないのであらかじめ道具が必要です。手必要なモノを順番で書くと
- 寝袋
- マット
- テント
- 虫よけ・蚊取り線香(夏)
以上が必要なものたちです。ぶっちゃけいえば、寝袋さえあればなんとか一夜は過ごせます。
寝袋で保温する
野宿で一番大切なのは寝袋です。テントじゃないの?と思ったかもしれませんが、安眠を得るためには体温を保温する寝袋が必要です。テント=家、寝袋=掛け布団みたいなものです。
冬の朝を思い出してください。布団の中は温かいですが、部屋は寒いですよね?そして心地いいので外に出たくないですよね?寝る時の心地良さは保温性に左右されます。テント内温度とテント外温度はほぼ等しくなるので、体を保温することを考えると寝袋や布団の様なもので体を覆う必要があります。
体を保温できないと夏でも眠れなかったり、温度が1桁台になる場合は下手すると死にます。私も9月の上高地で夏用寝袋で寝ましたが、寒すぎて夜中は目を覚ました。
私は寝袋に「モンベルダウンハガー#3」を使っています。11月以降で無ければ、2℃あたりで適切に使える寝袋があれば大丈夫です。高い山や冬での野宿の場合は、氷点下でも対応できる寝袋とテントが必要になってきます。
背中を痛めないために
寝袋の次に必要なのは「マット」です。敷布団ポジションですね。寝袋はフワフワしていますが、背中部分は潰れてしまうので、床の固さがモロに背中に来ます。
フローリングの上で寝てみて下さい。意外と冷たく、そして背中が痛いです。野宿では必ずしも床が柔らかいモノとは限りません。コンクリートだったり、木や石が散らばっていることもあります。
背中の痛みと床からの冷気を取るために、マットは必要です。寝袋とマットがあれば、雨風がなければどこでも安眠は出来るようになります。
テントと虫よけで、虫・雨・風をしのぐ
野宿では結構、虫がウザイです。夏になると蚊がかなり厄介です。蚊取り線香や虫よけを焚いておけば、虫の羽音に悩まされません。テントを使わずに寝る猛者は蚊取り線香がないと夏は大変です。テント内に蚊が侵入すると地獄なので、テントを持っていても蚊取り線香・虫よけは必須です。
テントがあれば雨風はある程度防げます。ただし豪雨の場合は屋根の下にテントを張ったり、強風ではペグを打って固定する必要などあるので、万能ではありません。
テントなどのキャンプ用品は装備の中でも重い部類に入るので、軽量を重視したものを買うことをお勧めします。高いですが、5回野宿すればその分の ホテル代 は回収できますし、適切に使えば何十回も使えるので、寝る系の道具はケチらない方がいいです。
ちなみに私はテントに「ステラリッジテント」というモンベルの山岳テントを使用しています。軽量で非常にコンパクトです。荷物が他にある場合は2人用のテントを買うとサイズが丁度いいです。
他の細かい野宿・キャンプ装備に関してはこちらの記事を参照
おすすめな寝床
では次に「おすすめな寝床」について解説します。天気や治安、設備を見ることが大切ですが野宿スポットでは以下の条件があるといいです。
- 人目につかない
- 水道、トイレがある
- 東屋、屋根がある
- 川辺でない
- 落書きがない、汚すぎない
人目につかないのが一番
私は累計で30回以上は国内で野宿をしていますが、いまだに慣れないときがあります。日本は世界でも治安はトップレベルでいいですが、それでも少し不安はあります。
野宿を始めたころは僅かな足音にも敏感に反応したものです。そして目立つとこのご時世すぐに不審者扱いされます。私は幸運にも通報はされたことはありませんが、警備員の注意されたことはあります(事情を話すと理解してくれましたが)。
地元の人にしてみればよそからきて、いきなりテントを張るこっちの方が変な人です。テントを建てるなら人目の付かない場所、そしてバス停や駅舎であれば終電が終わってから寝床を広げるようにしましょう。
設備が整っている分だけ良い
トイレ、水道があると安心します。炊事はできますし、トイレも済ますことができます。そして公園などには東屋(屋根だけ着いた建物)がある場所、とにかく屋根がある場所を見つければ、雨をしのぐことができます。
川辺と落書きの多い場所は避ける
私は野宿において大きなトラブルに遭ったことはありませんが、川辺と落書きの多い場所、ゴミなどが散乱している場所は避けた方が無難です。川辺は時に夜中、雨の予報があるときは増水する可能性があります。ゴミ(特に吸い殻)、落書きが多い場所は「ヤンチャな奴ら」がくる場合があるので、避けておくのがいいです。
おすすめ寝床一覧
公園
テントを張るなら公園が一番オススメです。公園によってはトイレ、写真のような屋根付きの建物もあります。町中の公園より、町の外にあるような公園、大きめな公園にするといいです。デメリットとしては、トイレがあるのか、東屋があるのかなどの情報が殆どありません。
道の駅
オーソドックスですが、道の駅はよくライダー・チャリダーが野宿する人が多いです。道の駅は元々、ドライバーの休憩施設として作られているので、24時間のトイレ、自動販売機がどこの道の駅にもあります。中には温泉があったり、24時間使える屋内の休憩室を備えた道の駅もあります。
どんな設備があるのかの情報も探しやすいので、まず「道の駅」から調べて、なかったら公園という風にすると良いかもしれません。ただし最近、トイレで洗濯物をしたり、敷地内で火器を使用するなどのマナーの悪化により、野宿を禁止する道の駅もあります。節度を持って利用しましょう。
無人駅舎・バス停
無人駅の駅舎や、バス停を利用します。雪が深い地域のバス停や駅舎は屋根と壁があります。そのため保温性と雨風のしのぎはバツグンです。場所によってはトイレ、水道が使える場所もあります。デメリットとしては人目がつきやすいこと、終電まで待つ必要があることです。
橋の下
橋の下は屋根になっていること、そして人目に付きにくい場所です。しかし水道などの施設が少ない上に、 夜になると真っ暗にもなりますし、 雨による増水の危険性もあるのでお勧めしません。
神社
人目にはぜったいにつきません。ただし怖いです(笑)。お堂の屋根が利用できるので雨除けには良いかもしれません。と言っても私有地になっている神社も多いのであまりおすすめしません。
気を付けること
野宿で気を付けることを解説します。川の増水、暴風雨などの危険な自然災害が予想される場合はその場所での野宿は諦めた方がいいです。
そして現地の人に不安を与えたり、ゴミを放置する、本来の用途を妨害するといった迷惑なことをしないことです。通報される一因にもなり、最悪いままで野宿で来た場所が野宿できないように閉鎖したり、禁止されることもあります。もちろん無許可での私有地での野宿なんてもってのほかです。
そして出来る限り建物内、付近では火器は使用しないことです。火災になったらシャレになりません。
野宿はタダであるが故にあらゆるものが最低限しかありません。タダの代償ともいえます。その辺をわきまえた上で対策を講じたり、調べれば、上手に野宿を駆使して宿泊費を押さえることができます。
野宿するのもいい経験だと思う
野宿というのは正直、法的にもグレーな部分なので「この自転車旅のサイトがこう言ってたんだよ!」とかは言わないでね(笑)。最近は一部のバカのせいで野宿できる場所が減ったり、野宿自体がマイナスな目で見られがちです。ホームレス、みずぼらしいというイメージが加わるせいもあるでしょう。
しかし、宿泊費を浮かすという名目以外にも野宿をすることで今までの生活では得られないものを得られたり、ありふれていた有難さに気づくこともあります。私は壁と屋根の存在に感謝出来るようになりました。サバイバルでワイルドな側面が強いのが野宿ですが、人生で一度ぐらいやっておくと、度胸もついて良いと思いますよ。
野宿をする時は周りの人の事や、その場所の事をよく考えて行って、素敵な自転車旅を送ってください!野宿に関する質問がありましたら、ぜひコメントをください。
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