北海道一周編 その14 海岸線再び

1日目:帯広→えりも

 9月に入り朝夕の気温が低くなってきた。テント泊だと寝袋にこもっていたくなる。今日は日高山脈にそって南へ行き、襟裳岬がある襟裳町へ行く。襟裳は「えりも」と呼ぶ。余りにも難しく、画数も多いからか町名は「えりも町」と平仮名である。

 

 最北端の稚内から7日があっという間に経った。この日えりもについて、明日は新冠、明後日にはスタート地点の苫小牧へ戻る。長いようであっという間である。あと3日で北海道一周達成と朗報で考えるか、あと3日で北海道旅終了と悲報で考えるか、自分としてはどっちもどっちだった。

 帯広→えりもは130kmぐらいある上、襟裳岬付近は丘陵となっているのでヒルクラムは出てくるだろう。朝5時に起き(というかその時に目が覚めてしまう)、朝食を作る。キッチンがあるのでそこでお湯を沸かす。ライダーの方たちも起きめ、同じように朝食を作り始めた。

 下の階で朝食を食べながら、ライダー2人と一緒にだべる。そして何と食料が余ってしまったのであげると言われ、サトウのご飯、ピーマンを頂いた!ピーマンは今日の夕食に使うとしよう。いやーありがたい!

 準備を済ませて、出発する。来年(2018)にカニの家が無くなるかもとは言っていたが、有料化してもいいので存続してほしい。ライハも次々と閉鎖していて、安く泊まれ、旅人同士、地元の人と交流できる場所が少なくなってしまうのではないか…そんなことを思いながら、カニの家を後にした。 

 しかし、戻ってきた。ボルトをカニの家に置き忘れていたのに気づいた!危ない危ない。ポカリを補充して再出発!カニの家では忘れ物も毎年多いから気を付けて、と管理人が昨夜言っていたのに、早速忘れるとこであった(笑)

 

気を引き締めて向かう。真っ平な畑を走る。農業地帯であり、農業用トラックが多い。朝方でもそこそこ交通量がある。午前中に広尾町というとこまで行く。

さらべつ村に着く。どんぐりと機械化農業が有名らしい

 

平坦なのでどんどん進む。

予定通り、昼頃には広尾町に到着。この広尾町はノルウェーのオスロ市から、サンタランドとしての認定をうけて、サンタの町としてPRしている。よって、町の看板にもサンタがいる。↑
冬の時期では町を挙げて、サンタ・クリスマスのイベントを行っている。

 

広尾町で昼食を食べ、再出発これから長い海岸線を走ってゆく。

広尾の中心地から数キロ、ここから襟裳へ通じる「黄金道路」という、ジョジョに出てきそうな道を伝ってい行く。この「黄金道路」は景色が黄金並みに美しいとかではなく(海岸線は綺麗だが)、施工に金がかかったという意味で、黄金道路という意味らしい。昔は日高山脈の崖に沿うような海岸線であったが、この辺一帯は地震が多いうえに台風でえらい目に遭ったらしい。実際、崖沿いの道路は災害・波に弱く、また落石・土砂崩れも多い。なので道東でも見てきたが、トンネルを掘って崖を突き抜ける方が安全な道路になり、各地でトンネル工事が行われていた。

 

そして黄金道路および、襟裳町一帯は暖流(黒潮)と寒流(親潮)がぶつかり合うので、この写真のように突発的なキリが発生することがある。しかし、少しすると

キリは晴れ、美しい海岸線を見ることが出来る。またこの道路はトンネル・覆道が多い。しかし、歩道は広く作られているので車が気になる人は歩道を通ってもいいかもしれない。殆ど人いないし。

とりあえず、襟裳町に入る。本町まではまだ距離がある。

 

そして休憩所があったのてしばし休憩。この先に黄金トンネルという全長4900mという道内一長いトンネルが待ち構えている・・・!この写真のポストの中に、手足につける蛍光バンドが入っていた。自転車・歩行者へ無料で配っている。中を見たらあと1つだけだった。記念に貰う。そしてトンネルへ…

 

ひたすらに長かった。ついでに寒い。車が来るたびに轟音が遠くまで響く。無心に走って、明かりが見えたとき感動した。外に出ると辺りがまた霧に覆われていた。

本来キリが晴れていれば、ここは美しい草原の海岸線らしいが、今回は残念。近くに自衛隊の基地があり、この日はマラソンをしていた。自衛隊のマラソンと自転車北海道一周はどっちが大変なんだろう

 この辺は日高山脈の端っこであり、アップダウンが激しい。微坂もあるので思うようにスピードは出ない。

すこし時間を押したが、岬までの激坂を上り、岬に到着!ライダーがいっぱいいた。

霧が晴れていれば…!素晴らしい景色なのに…!

火曜サスペンスに出てきそうな風景も見られた。ちなみにセイウチが生息している。風の館で望遠鏡をのぞくと見えるそうだ。帯広から130kmほど。今日も疲れた。この時16時だったので本町へ急ぐ。

岬一帯は坂が多い…!!!

本町に到着、まずお風呂。といってもグーグルマップで見た限り、町には銭湯が無いみたい…
北海道編で初めての風呂無し日…!?と思ったが、田中旅館という旅館が日帰り温泉をやっていた。よかったー
太平洋を眺めながら入る風呂!ああ^~….130kmの疲れが溶けていった…..

 

18時ごろになる。寝る場所を探していたら、ちょうどいい公園があった。でかいステージみたいな建物があった。今夜雨が降る予報だったので、助かる!人目を避けられる個所があったので、そこにテントを張る。

さらにこの公園の裏手にはセブンがあるという神。今日の晩御飯はもらったピーマンと、ジンギスカンを使う。ジンギスカンはセコマで買ったもの。ついでにもやしパックも投入。

十分に美味しい。少し物足りなさはあるけど、野宿だから仕方ない。明日は新冠(にいかっぷ)という町まで行く。ここから苫小牧までは160kmもあり、行けない距離でもないが、フェリーまであと2日もあるので、明日は90km先までにした。最終日はかなり余裕な日になるだろう。

明日に備えて早く寝た。

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2日目:えりも→新冠

夜中雨が降ったが、このステージのお陰で事なきを得た。相変わらずキリが濃い。テントをたたんで、裏手にあるセブンへ朝食を買いに行った。

屋根のお陰で濡れずに済んだ。今日は新冠のライハに泊まる予定なので、北海道編最後のテント泊であった。5000円の安テントもよく頑張ってくれた。

朝食を終えて、7時に出発。今日は90kmなのでゆっくりと行く。

様似(さまに)に到着。地図を見ると鉄道路線があり、終点の町らしい。町全域がアポイ岳ジオパークとして認定されてるらしい。襟裳岬といい、様似といい日高山脈は地質学的の研究としては興味深い場所なのであろう。

 こんな感じの海岸線。霧が出没しやすい。さらに、今日は風もあるので波も結構高かった。

そして町に到着。

石畳の歩道に、街路樹と綺麗な町だった

町から数キロ、またいつもの海岸線になった。キリも晴れ、快晴の空!交通量も多くないので走りやすい。少し肌寒くなった海風を受けながら、新ひだか町へ進む。

ひだか町に入る。この辺りは丘陵になっているので、少しヒルクラムをする。といっても激坂ではない。

自衛隊の駐屯地?射撃音注意という看板があった。襟裳岬にも基地があるからその関係かな。数週間前にはミサイルが上空を通過したエリアだったから結構大変だったのではないだろうか。

何個かの丘を登って、静内に到着。車販売店、イオン、マック、ホテルなど色んなものが揃ってる大きめな町。この辺の町は酪農と競走馬の名産地らしい。数キロ先の新冠(今日の目標)には道の駅「サラブレッド ロード新冠」など競争馬にまつわるものが多くある。

静内には14時に到着。昼食をとりにすき家へ。店に入ると停電していた。今日は太陽フレアがどうこうとかニュースとかで言っていたので、もしかしたらその影響..?笑

数日ぶりの牛丼を食べた。そして早いが、銭湯へ行く。90kmほどでも疲れはそこそこ溜まっているし、走っていると汗はもちろん、舞っている砂が意外と顔手足についている。体を擦るとタオルが真っ黒になる。昔ながらの銭湯。湯船は基本的に熱く、桶がケロリンである。料金も440円である。昔ながらの銭湯は「北海道公衆浴場業生活衛生同業組合」という銭湯の組合に入っていることが多い。この組合に入っている銭湯は料金が道内で一律である。本州の昔ながらの銭湯は大抵こうゆう銭湯組合に入っていて、一律で500円以下のところが多い。(参考→北海道公衆浴場業生活衛生同業組合 HP)

 

昔は風呂が無い家の方が多く、衛生環境のため誰でも安く風呂に入れるようにしたのが組合の始まりであり、それに関連する法律もある。今は風呂なんて当たり前だが、旅する人にとってはこのような銭湯の存在はありがたい。シンプルな故に安く、昔ながらの雰囲気は平成生まれの私にも、なにか懐かしさを感じさせる。家風呂の普及で銭湯の数は減っているが、これからは衛生向上だけでなく、旅行者と地域の人とのつながりの場、日本がもつ公衆浴場文化を伝えていく場所になっていくなど、工夫が必要となるだろう。

 

風呂を終えて、静内から5kmほど先の新冠町、節婦(せっぷ)へむかう。節婦に100円(1000円でない)のライハがあるそうだ…!せっかく風呂入ったのに汗かくのは嫌なのでゆっくり行った。

静内→新冠にもヒルクラムがある。そして線路をわたる。しかし、この線路(日高本線)を見てふと違和感を感じた。雑草だらけなのだ。しっかり管理されていないのか、長期の運休に入っているのか?節婦駅に到着。ライハの主人に会う。料金は100円からであった。「から」なのは、上限が無い。払う気があれば1000円でも10000円でもいいのだ。実はこのライハ、収益をすべてユニセフへ募金しているので、このように料金に上限が無い。そういう意味だったのか。私は500円入れておいた。

 

ライハはガレージの屋根裏2階部分が雑魚寝部屋になっている。一階は炊事具や漫画が置いてある。夕食を軽く作り、食べ終える。トイレは駅のトイレを利用し、水道はタンクに溜めてある水道水を利用する。最低限の物しかないが、寝る場所があれば私はそれで十分。2階の屋根裏の板には過去に泊まっていった旅人たちのメッセージや落書きが書かれていた。

 

19時になっても私以外誰も来ないので、1階で寝た。シュラフにくるまりながら漫画を読んでいた。「ブラックジャックによろしく」が全巻揃っていた。全巻読んだら、いつの間にか深夜1時になってしまっていた。

 

明日(もはや今日であるが)はついに道内最終日であり、ゴールの苫小牧へ向かう!

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いちいいちい

About

自転車旅が大好きな学生です。日本の色々なところや、海外にも自転車旅しに行ったりします。そこでの出来事、風景、ノウハウを紹介したいと思います。2019年には世界一周しに行きます!

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