北海道一周編 その10  最北端

 夜の想像以上の冷え込みと、満点の星空から一夜明けた。

今日は一番楽しみにしていた日、日本最北端の町、稚内へ行く日である。稚内に行くのみではなく、天塩(てしお)から稚内間にはオロロンラインの中でも一番うつくしく、ライダー、チャリダーにも人気の道道106号線がある。70kmものあいだコンビニ一軒すらないが、湿原を真っすぐ突っ切る道路である。とにかく、今日は北海道一周のなかでも一番楽しみにしていた日である。しかし、羽幌から稚内までは130kmはあるので、朝4時半にはおきて5時に出発した。この記事では羽幌→稚内→浜頓別の2日分をお伝えします。ルートは以下の通り。

青:羽幌→天塩(1日目)
ピンク:オロロンライン(1日目)
緑:稚内→浜頓別(2日目)

4時半に起きたが、結構寒い。8月31日、本州ではまだまだ暑さはつづき残暑が始まるころであるが、羽幌では10度ぐらいの寒さであり、冬を感じた。念のために持ってきていたジャケットと厚手のズボンを着て、寒さを耐えた。寝袋はマミー状にしたら丁度いい温度だった。寝袋では長袖、ズボンだと暑いので半袖・短パンで寝ていた。そのため、寝袋から出た時はメチャクチャ寒かった。朝ご飯のカップラーメンを食べて、出発する。

 

太陽が昇るにつれて、次第に暖かくなる。羽幌からまず、オロロンラインの入り口である天塩町へ向かう。海岸線であるが、アップダウンが激しい。

20km先の初山別村。天文台がある。道の駅「ロマン街道 しょさんべつ」のトイレは24時間開放されている。しばし休憩

20km/130km 最北端はまだまだ先。

うお!… 激しいアップダウンだ

アップダウンは半端じゃないが、一度のぼるとこのような海岸線がずっと先までつづく。

道南の海岸線と違い、崖際の海岸線ではなく、平地もしくは丘陵の海岸線なので、開放的な感じがする。(下写真が道南エリアの海岸線)

交通量がかなり少ない。札幌とかにいた大量の車はどこに行ってしまったのだろうか。

 羽幌線の跡があった。かつては天塩までは羽幌線という列車が通っていたそうだ。海産物や資源の輸送で栄えた鉄道は廃止され、このように残されている。江差線も見てきたが、廃線となった線路からはなにか哀愁を感じる。

 まだまだ進む。平坦に見えるが、実は登坂。微坂と呼んでいるが、平坦に見えるのにスピードが出ないので少しメンタルにくる。

 60kmの道を経て、昼には天塩に到着。食堂でご飯を食べ70kmの道に備える。セイコーマートもあったので、補給食を買っておいた。そして、オロロンライン・道道106号へ!!

街をはずれ、海岸方面へ行く。

そして天塩川を渡ると…

この地平線!

少し進むと、風車がある。106号は海からの横風が強いので注意

 

平坦で真っすぐなので、スピードをだす。滅多にしないアウターXトップで全力でこぐ!!
晴れなので、利尻富士が見える

風車

 

謎のオブジェ(しらべると北緯45度のオブジェだそうだ)

アウターXトップで、ガンガン進むぞ!うっひょーーー

利尻富士を横目に

 オロロンラインは想像以上綺麗な道だった。いままで走った道ベスト1に輝ける。スピードも時速40kmは出せた。ライダーも多い。追い越しざまに、手を振ってくれる。こちらもバックミラーで見れるように手を振る。この時エンジンで走るのもいいと思った。でも、自転車で自力で、汗を流して走るのも悪くはない。やっぱりライダー、チャリダー問わず、良い道は良い道。結局は通る道が大事なのであろう。途中、ヨーロッパ系の人が徒歩(競歩?)でオロロンラインを渡っていた。えぇ!?思わず手を振ってしまった。まさか徒歩ダーに合えるとは思いもしなかった。私には自転車が必要だよ。。

まだまだ続く。そして稚内市に突入!40kmを1時間半で突っ切れた!

少し雲が多くなっている

レーダーを見ると、利尻の方からトンデモナイ雨雲が稚内方面へ向かっている。速度が自転車と同じぐらいなので、もしかしたらばったり出会って、降られるかもしれない。

休憩所が突如現れ、休憩。ここはコンビニどころか、人工トイレもほとんど無いので(そこらでするなら、し放題だけど)、休憩所があったら行く気が無くても、膀胱はカラにしておいた方が無難。

しかし、余りにも長く、似た風景がつづくと正直、飽きが来る。ちょっと休憩したり、自転車を停めて眺めてみるといいかもしれない。また、フロントバックなど手の届くところにスナックを置いておき、5kmごとに食べたりすると、お腹が極度にすいたり、飽きが来るのを防げる。

今まで来た道(右側に雨雲)

雨雲が接近する中、稚内まで20km以下となる。抜海を経て、この丘陵を越えると稚内!

西浜、坂の下という、稚内まで3kmほどの町に着く。ここから北(254)に行くと、ノシャップ岬、そのまま(106)丘陵をこえると稚内へ直接行ける。今回はノシャップ岬にはいかず、そのまま稚内へ行く。稚内ではライダーハウス「みどり湯」に泊まる。

丘陵を越えようとしたときに、あの雨雲に追い付かれ、雨が降りだす!それもかなりの豪雨!急いでバス停へ避難。北海道のバス停は小屋になっているので助かる。晴れた空が一気に暗くなり、豪雨が降り注ぐ。ゲリラ豪雨ってやつか(私は予測していたが)

あまりの道の綺麗さに興奮して全力で走っていたので、雨が止むまで昼寝する。途中で一緒に走ったサイクリストはノシャップ岬へむかったが、大丈夫だろうか….

 

雨がやみ、また晴天の空が広がる。最後の坂をこえてみどり湯に到着。中に入り、チェックインする。車庫に自転車をいれたときバイクがほとんどであった。自転車もあったが、自分のを含めて3台だけであった。なので、中にいた多くの人はライダーなのあろう。

 

荷物をまとめ、寝床に置いておく。「みどり湯」は名の通り銭湯でもある。銭湯を兼ねたライダーハウス、ゲストハウスになっている。銭湯へ行き脱衣所にて、同じ宿のライダーの人と話す。彼らもついさっき、みどり湯についたそうだ。同じくオロロンラインを通っており、その道の話や、出身地、そして競歩の外国人など色々話した。

 

風呂が熱いので、長話をしてたらのぼせそうになった。脱衣所に戻り、体を休める。休んでいると、同じ宿の人がコーヒー牛乳を奢ってくれた!ありがたい。一日130km走り、激熱のお湯で体をほぐした後には、牛乳が一番である。そして同じ宿の人と数人と一緒に、夕ご飯へいくことになった。「雑魚や」という稚内の居酒屋へ、食べに行く。

 

40歳のライダーおっさん(敬意)X3と、20才X1(私)の4人。世代1周っての話。お酒を呑み、肴をつまみながら、旅、人生、夢、良かったこと、嫌だったこと、大変だったこと、下ネタ….などなど話す。ライダーであり、年の差もありついていけない話もあったが、旅先でついさっきあったばかりなのに、このように話をするのは楽しかった。今、思い返すと小さいころから会っていたような感じで、自分の事を話していた。

 

”いろんな”経験をしてきた3人のライダー、しかし共通して”バイク”、”旅”が好きなことは同じだった。お酒も入り、一人ハイテンションになったところ、9時近くになったためお開き。みどり湯では午後9時になると、宿泊者全員が集まり、自己紹介や宴会をする。そのため9時にいったん宿に戻る。居酒屋で余った肴を土産に持ち帰る。ハイテンションになったライダーが、席のちょうど後ろにいた女の子チャリダーを連れてきてしまった。宿も違うのに….

 

まあ、私的には女性チャリダーに出会えてよかったが(笑) みどり湯に一緒に行き、宴会に参加することになった。同い年だった。

 

みどり湯に戻り、宿泊者全員+連れてこられた女の子での宴会が始まる。オーナーのおばちゃんが、ミラーボールで部屋を照らしながら、話し始めた。注意事項や旅の事などなどを話す。そういえば、壁に貼ってあった「喧嘩両成敗。どちらも追い出します」という張り紙があった。ライダーハウスもとい、このような人との交流が多いところでは、やっぱり衝突が生まれてしまうこともある。まして酒が入ればなおさらだ。この張り紙は、かつて女性を巡ってのケンカだったらしい。

 

 おばちゃんの注意事項や、北海道の事を話し終えると、次はそれぞれの自己紹介に移る。ここでも盛り上がりを見せる。そして、自己紹介が終わった後には、皆で松山千春の「大空と大地の中で」をみんなで合唱する。ボカロばっかり聞いていたので、「昭和の歌なんてわからないよ!歌えるのか?!」と思ったが、イントロを聞いた途端、「あ、何かこの曲聞いたことあるな」と確かに聞いたことのあるメロディーだった。

 

 みんなで肩を組み、輪になり、歌う。歌も北海道の風景を思い浮かべるものだった。歌詞と自転車が本当にマッチしていた。今日走ってきた、オロロンラインを頭に浮かべ、歌った。歌を終えた後は、集合写真を撮り、宿泊者同士で好きなことを話した。本当に楽しい時間だった。

 

お酒も入り夜も深まり、気づいたら消灯時間だった。歯磨きなどをして床に入る。そういえば女の子がいつの間にかいなくなってた。せっかくの女性チャリダーだったので、LINEでも交換しておけばよかった(後悔)今日はとても充実した日であった。旅の理想の日とも言えそうな日であった。

 

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2日目 稚内→浜頓別

朝6時にもなると、皆起き出す。旅人の朝は早い。8月下旬の最北端の朝は羽幌より寒かった。もう冬が来ているのか。今日は稚内から90kmほどの浜頓別という所まで行く。もちろん日本最北端の地、宗谷岬にもよる。今日から北海道一周は後半が始まり、南下し始める。

 

とりあえず、1階の居間へ降りる。

 昨日の宴会や、歌を合唱したとこである。自己紹介中は写真上部のミラーボールが光る(笑)中にはもう出発しようと、玄関で準備している人もいた。朝ご飯をとりたいが、おばちゃん曰はく、この時間はセコマか、すき家ぐらいしか開いていない。ここのすき家は、日本最北端のすき家なので、バイトの身としては行かなくては!(使命感)

 

 昨日夕食を一緒に食べた方々、オーナーのおばちゃんにお礼を言い、出発する。自己紹介の際に、世界一周自転車旅の事を言ったので声援を送ってくれた人もいた。とてもいい宿だった。また北海道に来たときはもう一度いきたい。そして宿を後にして、旅の後半をこぎはじめた。

 

 ちょっとこいで、南稚内駅の近くにすき家があったのでご飯を食べに行く。

 朝食メニューを頼んで、ちゃっちゃか食べる。会計際に「ここって日本最北端のすき家ですよね?」と聞いてみると、確かにそうだった。私が横浜のすき家クルーと伝えて、自転車で来たことなど少し話した。せっかくなので領収印(店のスタンプ)をノートに押してもらった。横浜に帰ったら他のクルーにも見せよう!

 

それでは、宗谷岬へ出発!

 

それなりに大きな街。ちなみに、青看板にはロシア語(キリル文字)も書かれている。

 

街はずれ。宗谷岬を目指していく。オホーツクの風は寒い。

 

走ること30分。宗谷丘陵へ入る。斜度はそこそこ。交通量はかなり少ない。

少し開けた場所。遠くに風車がある!

 

神威岬とは異なる風景。青空とのコントラストが良さみ

 

そして、宗谷岬へヒルダウン。モニュメントがある

サハリンが見えた!!

美しい丘陵を越えて、岬へヒルダウンしていく。風が強い。ヒルダウンしていると、道内初のキツネに出会った。唐突にあらわれた。

北海道では、道路脇からエゾシカやキツネが出てくると聞いていて、ダウンヒルなどは最初は気を付けていたが、意外と会うことがなく、今回初めて出会った。最初見た時は柴犬に見えた。

 

丘陵を降りると、遂に最北端の地へと降り立った!

日本の最北端の土地。数キロ先にはサハリン、ロシアがある。ここまで来たんだな….とても、サイハテ感がする。チャリダーとしても、最北端に来れてとても感動した。

 

写真撮影を終えて、しばらく休憩。なんか食べたかったので、お店に入り、そばをたべた。最北端のそばである。ここの物々は全て最北端になる。

 

そばを食べ終えて、サハリンを見つめながら黄昏た後、今日も走り出す。今日で北海道編も折り返し地点、後半戦に入る。9月1日になり、朝夕は結構寒くなってきた。北海道に入って2週間、もう半分を走ってしまったと考えると、日本は小さいのかもしれないと思うことがある。

猿払、浜頓別を目指し、オホーツクラインに沿って南下していく。また何もない道路一本の道へ。

 途中変なオブジェを発見

猿払村に到着。北海道ではお馴染みのセイコーマートで休憩。オホーツクの風は寒い。猿払を走っていると途中、小学生の団体が声援を送ってくれた!うれしい。

海岸には港、海産物の加工所がたまにある。山積みになったカキの殻もあった。平野部では農場、牧場が広がっていた。この辺の産業は一次、二次(食品加工)がメインなのであろう。平野部を漕いで進んでいき、14時には浜頓別に到着。浜頓別にはクッチャロ湖という湖があり、そこにはキャンプ場がある。近くに銭湯もある。とても立地が良い。ついでにバーナーの灯油がなくなったので、ガソリンスタンドでガソリンを購入。チャリ出来て、「レギュラー、1L!お願いいたします!」と、ガソリン携行缶を差し出して、入れてもらった。(ガソリン携行缶へガソリンを入れる際は、店員が入れなければならない。)

 

銭湯に入り、休憩室でまったりする。FreeWi-Fiがあったのでブログを更新しようとしたが、疲れて結局できなかった。。。キャンプ場に移動。受付でサイト料を支払う。なんとたったの200円。大成でのやばいキャンプ場は500円だったのに、クッチャロ湖は200円でこのクオリティとは….

素晴らしい

 おなじサイトにキャンプする、おじさんと少し話す。軽自動車の内装を改造して、キャンピングカーにしていた。結構住み心地はよさそう。キャンピングカーとかもいいな!雨の日も問題ないし。

 

 夕食はペンネと缶詰。ガソリンをMSRボトルに入れ、点火!やっぱりプレヒートでは煤はでる。20㎝にも及ぶ火柱が上がるが、次第に小さくなり、シューと気化する音が聞こえる。そして、なんと青炎がでた!灯油は上にクッカーを置いて、ようやく青炎がでるかな?といった感じだったのに、ガソリンはすぐに青くなった!やっぱり沸点の差かな。完全燃焼なので煤は出ず、またプレヒートでた煤も燃えてくれる。使い終わった後、クッカーに着いた煤に悩むことは無かった!ただし、ガソリンなので扱いには気を付けなければ…ともあれ、煤が付かないのは大きい。煤を洗うのが面倒で、調理を避けていたが、これからは遠慮なく使える!

 

 湖畔のキャンプ場で寝る。とても景色が良い。湖に映る星空がきれいだった。明日は網走までの途中にある、興部(おこっぺ)へむかう!後半戦が始まる!

次→その11

 

 

 

 

いちいいちい

About

自転車旅が大好きな学生です。日本の色々なところや、海外にも自転車旅しに行ったりします。そこでの出来事、風景、ノウハウを紹介したいと思います。2019年には世界一周しに行きます!

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