上高地に行こう!2日目 出会い

朝日と共に目を覚ます。どうやら無事に夜を明かせたようだが、、体に疲れが残っているのがわかった。まともにトレーニングしていないこの脚で、いきなり100km、それも坂道を上っていた負担が大きかった。しかし、今日は上野原から塩尻まで行きたいと思っていた。5時に起き、30分後には出発した。朝早く起きるのは、活動時間を多くするとともに、野宿では人が多くなる前に退散することを心掛けるようにした。よその者がいきなり、そこらへんで野宿をしているのは、地元の人から見れば奇怪な風景であり、なかには気味悪がって通報する人もいるし、トラブルの元にもなりかねない。
日の入りと共にテントをはり、日の出とともに去る。そして、寝床を貸してくれたことに感謝して、ゴミなど残したりせず、人目が多くなる前に去ることが、最低限のマナーであると思った。

上野原市から甲府へ向かうべく、20号を伝ってゆく。大月市で朝ご飯を食べる。朝7時ごろでもあり交通量が少なく、走りやすい。今日から雨が降らない予報なので、昨日からの遅れを取り戻したい。

上野原市から30kmほど、笹子に到着。この山を越える先に甲府がある。この笹子から甲府へ行く3つのトンネルがある。1つは国道20号の「新笹子トンネル」自転車は入れるが、路側がなく狭いのでお勧めしない。2つめは中央自動車の「笹子トンネル」こちらは自転車は入れない(当たり前だが)。3つめは旧道の「笹子隧道」かつて新笹子トンネルができる前までは、甲府へはこの隧道に続く道を使っていたようだ。

使うのはもちろん旧道212号からの笹子隧道である。しかし、地図をみるにあたりヒルクライム必至である。トンネルは楽であるが、それゆえ交通量も多く、最近できたものでない限り、歩道・路側がない。(費用削減?)そして、なによりも景色を楽しむことができない。今回は安全面を考慮して旧道を選んだ。

この道路は昭和13年ごろに開通した旧道である(wikiより)。この通り、山道で狭い。その代わり交通量はかなり少ない。写真を撮った時は、昨日の雨のせいもあってか、霧ががってた。しかし霧ががっている森も絵的にはわるくない。激坂はなく、斜度もそこそこで上りやすい。2時間ぐらいかかると思っていたが1時間も経たないぐらいで、峠のトンネルに到着した。

この隧道を見た時、「千と千尋のトンネル!?」と思った。近代建築のデザイン、真っ暗なトンネル。通り抜けたら、甲府ではなく野原が広がっていた…

 

 

とはならず、下り坂が続いていた。正午には甲府に着く予定であったが、10時半に甲府に着くことができた。山の中に町が広がっていた。まだ早いが昼食を食べることにした。甲府なので、ほうとうを食べたいと思っていた。しかし、このとき気温29℃。アツアツのほうとうを食べる気にはなれなかった。しかし、立ち寄った店におざら(冷たいほうとう)があったので食した。

つけ麺的な感じであった。面の噛み応えは大きかった。すこしゆっくりして13時には、塩尻に向けて出発した。また国道20号にお世話になる。甲府から塩尻までは70kmほど。もしかしたら18時には着けるかもしれない。2日目はお風呂そして、携帯の充電のためにも、ホテルか何かに泊まろうと思っていた。検索していると、塩尻に「信州健康ランド」があり、素泊まり5000円ぐらいだったのでここに決め、予約。自転車で向かと受付の人に言うと、「頑張ってくださいね」とエールを送られた

平坦だが、どこまでも続くような風景の国道20号を北上してゆく。地図で見れば、横浜から上高地まで300km。車であれば1日あればいける。しかし走っていると、もうとても遠い場所に来てしまったような気がした。上高地には確実に進んでいるが、自転車で走ると意外と日本も広く感じた。

甲府から20kmの場所にある北杜につくと突如、膝に激痛が走った!漕げず、一旦自転車を止めて。そのまま地べたに座る。足を延ばしたり、膝をさすってみたりしたが、なかなか痛みが引かなかった。20分ほど休憩すると、ようやく痛みが引いた。トレーニングもせずにいきなり100km走ったからなのか、先日の坂道と今日の笹子での坂道の負担のせいだろうか、かなり膝が痛い。時間は15時、塩尻までは50km。ゆっくりでもいいから、進もうと再度漕ぎ始める。しかし、回すだけでも痛い。激痛は走らなくなったが、時速15km以下。。今日中に塩尻につくのは難しそうだ。

ゆっくり漕いでいると17時。休憩も多めにとっていたので全然進むことができなかった。道の駅「はくしゅう」があったので、そこでこれからについて考える。スマホの充電は40%!これだけでも焦った。とりあえず昼頃に予約した、健康ランドの宿泊をキャンセルした。そしてあたりにホテルか、民宿がないかと探すが、廃業していたり、休業していたり、とても遠かったりと見つからなかった。今日も野宿するか。。。と道の駅に人がいなくなるまで待ってようかと、座っていた。すると、老夫婦が話しかけてきた。
夫婦「自転車旅かい?」
自分「はい!そうです。上高地に行く予定なんです。」
夫婦「どこから来たの?」
自「横浜からです。」
夫「本当!自転車でかい?」
自「そうです。昨日は野宿して、今日は塩尻で泊まる予定だったんですが、膝を痛めてしまいここで野宿しようかと思っているんですよ。。」
すると夫婦の夫のおっさんから
夫「だったら、こっから8km先の”蔦木宿”の道の駅に行くといいぞ。温泉もある」
私は思わず歓喜した。
夫「俺も若いころ、こうやって野宿とかしてたなぁ。がんばれよ!」

温泉があると聞き、膝の痛みを我慢しながら向かうことにした。本当におっさんありがとう!
(この時、うちに泊まる?的なものを期待していたのは内緒)

 

膝の痛みを我慢して、8kmはしると….見えた!道の駅「蔦木宿」!!
温泉マークが確かにある!やった!温泉に入れるぞー!自転車を止め、荷物をまとめて中に入る。さっそく入浴料金を払い、温泉に入る。体を洗い、湯船につかると生き返った。。。。膝の痛みは減り、昨日と今日の疲れが溶けていった。やっぱりギャッツビーだけだと、体は比較的綺麗になるが、風呂につかる(お湯を浴びる)のとでは疲れの取れ具合が違うなぁ。今夜はぐっすり眠れそう(野宿だけどね)

晩御飯はあらかじめ買っておいた、セブンのポテトサラダとトン汁を食べる。湯沸室があったのでトン汁を温められた。さらに広い休憩室もあった。広い駐車場、温泉、売店、湯沸室、休憩所といい、すごい設備の整った道の駅だ。宿泊はできないので、道の駅の店員さんに一言いって軒下に寝かせてもらうことになった。テントはどうせ晴れてるし、いいかと張らなかった。閉館(22時)まで休憩所でゆっくりして、日記を書いたり、ひとこと言って充電させてもらったりした。ぼけーとしていると、またしても一人のおっさんが話しかけてきた。

おっさん「自転車で旅しているのかい?」
私「そうですよ。横浜から上高地目指してるんです。」

話を進めていくと、おっさんはライダーであり北海道にツーリングしていたり、今回は車だが信州を回る予定らしい。ライダーとチャリダー、馬力は違えども通ずるものがある。北海道の魅力や二輪車のすばらしさなど、色々話したが一番印象に残ったことが、

「やっぱり若いうちにこうゆう事をした方がいいよ。」

富士山、上高地に行く前に私は大学で体育会系の部活にいた。決して人間関係とかその競技が嫌になったわけではなかった。しかし、高校から続けてきて一時期は朝から夜まで練習するほどのめり込んだ。しかし、結果は出せなかった。週4の正規練と自主練をしているうちに、

「ずっとこのままでいいのかな…?3年で引退して、卒業してホントによかったと思えるのかな?自分のやりたいことを抑えてまで、部活を続けて..3年後の自分はなんと思うんだろう。。」

後輩も入り、なかなか自分が結果を出せないこと、部活は1部リーグの座を危ぶまれていること、自転車旅への興味、いろいろな物が重なり迷っていた時期であった。結果、部活はやめてこの自転車旅を始めた。
自転車を走らせていると、「これでよかったのかな..」と思うときがある。
だから、おっさんの言葉はかなり染み込んだ。部活を辞めたことに対する負い目の様なものが、心から離れた気がした。

おっさんと話していると、いつの間にか閉館時間になっていた。20時から2時間近く話していた。飲み物をおごってくれた。ありがたい。とりあえず、外に出ておっさんは車中泊、私は軒下でマットを張り、寝袋の中に入った。甲州の涼しい風が頬にあたって気持ちがよかった。

昨日とちがいすぐに眠れた。明日には上高地に着く予定。110kmあるので6時には出発したい。

次→3日目

 

いちいいちい

About

自転車旅が大好きな学生です。日本の色々なところや、海外にも自転車旅しに行ったりします。そこでの出来事、風景、ノウハウを紹介したいと思います。2019年には世界一周しに行きます!

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